私たちは、12月24日もしくは25日にしかクリスマスケーキを食べませんし、
賞味期限も短いものです。
一方で、2000年以上を経てもなお、
イエスの生き方とその価値観は、多くの人々の人生を養い続けています。
クリスマスの精神は、贈り物です。
私たちは、家族や友人同士でプレゼントを交換します。
また、クリスマスの募金やチャリティーコンサートなど、
大規模で社会的に行われるものもあります。
では、この精神はどこから来るのでしょうか。
「人にしてもらいたいと思うことは何でも、あなたがたも人にしなさい。
これこそ律法と預言者である。」
と、イエスは説いています(マタイ7・12)。
この表現は、キリスト教の価値観を表しており、積極的な生き方なのです。
これに基づいて、2000年もの間、全世界にいるキリスト者たちは、
イエスの生きざまを実現しようとしてきました。
イエスの精神を実践して、社会、世界、
そしてすべての人間に大きな貢献をしてきました。
現在、世界人口は約72億人だそうです。
そのうち、キリスト教徒は約23億人。
キリスト者たちが、自分の生きがいとして
イエス・キリストに倣おうとしているのです。
昔から、人間は星に対する憧れを持っていました。
そして、星はいつも人間を魅了してきました。
特に新年になると、
星占いによる運勢に注目している人は少なくないことでしょう。
カトリックではクリスマスは「主の降誕祭」と言い、
私たちの人生に星が輝いていることを教えてくれます。
キリストの誕生によって、私たちに光がもたらされます。
幼子は、私たちの歩みを照らし、導いてくれる人生の指針なのです。
「すべての民の光である父よ、あなたはこの日、
星の導きによって御ひとり子を諸国の民に示されました。
信仰の光によって歩むわたしたちを、あなたの顔を仰ぎ見る日まで今年も導いてください。」
という主の公現(1月5日)の集会祈願を、
新年のキリストからの願いと、私たちからの約束にしたいと思います。
(2024年降誕祭 レナト・フィリピーニ神父)