神父メッセージ


今、主は、生きておられる

今年も復活祭を祝っています。

復活祭は2000年前に、主イエス・キリストが復活されたことを記念するだけのものではありません。

「さすが神の子、死んでも生き返った。死にも打ち勝った! ばんざい!」

ではないのです。大切なことは、復活された「後」のことです。

 

わたしたちは、イエスは殺されたのに、生き返った、という過去の出来事を信じているだけでなく、

復活させられた主は「今も、生きておられる!」ということを信じているのです。

わたしたちは「今、イエスはわたしと一緒に生きてくださっている」ということを信じているのです。

このことの方が大事なことです。

 

昨夏の教会だより「ともに」でマザー・テレサのことばを紹介しました。

もう一度、紹介させてください。

 

「昨日は過ぎてしまいました。

 明日はまだきていません。

 わたしたちには、今日だけがあるのです。」(マザー・テレサ)

 

主の復活の出来事は過去のことです。

そして、その主は、世界の完成のときに再び来られる(キリストの再臨)ことを

わたしたちは希望しています。

 

わたしたちは「今」を生きています。

この瞬間、瞬間の積み重ねが自分の人生の歩みになります。

そして、この瞬間、瞬間に、

「主は、ともに、わたしと、わたしたちと一緒にいてくださる」のです。

このことを、わたしたちは信じています。

復活して、ともにいてくださるイエスを主とし、そのイエスを信頼して人生を歩みます。

 

「復活の信仰」とは、単にイエスが復活されたことを祝うだけではなく、

その主が今、ともにいてくださるから、そのことを喜び、祝うのです。

 

 2023. 4. 9     主任司祭 ミカエル 山元 眞