季節の祈り


聖霊降臨の祈り(5月28日)

復活祭のあとの「復活節」という期間は50日間つづき、

「聖霊降臨祭」によって締めくくられます。

この日は「教会の誕生日」とも言われ、以下の出来事を記念しています。

 

五旬祭の日が来て、一同が一つになって集まっていると、

突然、激しい風が吹いて来るような音が天から聞こえ、

彼らが座っていた家中に響いた。

そして、炎のような舌が分かれ分かれに現れ、

一人一人の上にとどまった。

すると、一同は聖霊に満たされ

“霊”が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話しだした。

(使徒言行録2・1-4)

 

イエスが死と復活によって栄光を受ける以前から、

聖霊はこの世に働きかけていましたが、

聖霊降臨において、弟子たちの内面に働きかけ、

すべての人の救いのための業を行い、教会を発展させるために、

そして弟子たちとともに永遠にとどまるために、

弟子たちのうえに下りました。

イエスの死後、迫害を恐れて閉じこもっていた弟子たちは、

聖霊の働きによって、信仰を力強く証する者になったのです。

カトリック中央協議会HPより)

 

聖霊降臨の場面には聖母マリアの姿もありました。(使徒言行録1・14)

そのため、聖霊降臨の主日後の月曜日は「教会の母聖マリアの記念日」となっています。

 

今回は、聖霊を求める伝統的な祈り「聖霊の続唱」と、

フランシスコ教皇の回勅『信仰の光』巻末に収められた「教会の母マリアへの祈り」を紹介します。

 

聖霊の続唱

 

聖霊来てください。あなたの光の輝きで、

わたしたちを照らしてください。

 

貧しい人の父、心の光、証の力を注ぐ方。

やさしい心の友、さわやかな憩い、ゆるぐことのないよりどころ。

苦しむ時の励まし、暑さの安らい、憂いの時の慰め。

恵み溢れる光、信じる者の心を満たす光よ。

 

あなたの助けがなければ、すべてははかなく消えてゆき、

だれも清く生きてはゆけない。

 

汚れたものを清め、すさみをうるおし、受けた痛手をいやす方。

固い心を和らげ、冷たさを温め、乱れた心を正す方。

 

あなたのことばを信じてより頼む者に、尊い力を授ける方。

あなたはわたしの支え、恵みの力で、救いの道を歩み続け、

終わりなく喜ぶことができますように。

アーメン。

 photo by Dnalor 01, Wikimedia Commons (CC-BY-SA 3.0)

 

教会の母マリアへの祈り

 

教会の母であり、わたしたちの信仰の母であるマリアに、わたしたちは祈ります。

聖母よ、わたしたちの信仰を助けてください。

わたしたちの耳を開いて、みことばを聞くことができるようにしてください。

神のみ声と招きを知ることができますように。

 

神に従い、自分の故郷を離れ、約束を受け入れることへの望みを

わたしたちの心に燃え立たせてください。

どうかあなたの助けによって、神の愛がわたしたちに触れてくださいますように。

わたしたちも信仰をもって神に触れることができますように。

 

あなたの助けによって、わたしたちが神に完全に身をゆだね、

神の愛を信じることができますように。

とくに試練と十字架によって、わたしたちの信仰が成長するように招かれるときに。

 

わたしたちの信仰のうちに、復活した主の喜びの種を蒔いてください。

信じる者は決して独りきりではないことを、わたしたちに思い起こさせてください。

 

イエスの目をもって物事を見ることを教えてください。

イエスがわたしたちの歩みの光となってくださいますように。

そして、この信仰の光がわたしたちの中でますます強められ、

あの沈むことのない太陽に達することができますように。

この太陽こそ、あなたの子であり、わたしたちの主である、キリストです。

(教皇フランシスコ回勅『信仰の光』60)