季節の祈り


11月 死者のための祈り

カトリック教会は11月2日を死者の日と定め、

また11月を死者の月と呼んで、

亡くなった人々のために祈ることを大切にしています。

落ち葉が散り、急激に日が短くなるこの時期は、

死について思い巡らすのにふさわしい季節かもしれません。

 

教会の教えでは、死は終わりや消滅ではなく、永遠の命への入り口です。

ミサの中で唱える「信仰宣言」には「からだの復活、永遠の命を信じます」

という言葉があります。

また「聖徒の交わり」という言葉もありますが、

これは世を去った人も含めて、信じる者が祈りで繋がっている交わりを意味します。

「地上の教会」を包みこんで、目には見えない教会があり、

生者と死者が互いのために祈りあっている

そのような信仰のうちにミサが捧げられています。

 

今回は「すべての死者のための祈り」と「大切な人を亡くした人の祈り」を紹介します。

 

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すべての死者のための祈り

 

いつくしみ深い父よ

キリストの平和のうちに亡くなった人々、

あなただけがその信仰を知っておられるすべての死者を心に留めてください。

あなたの子であるわたしたちすべてが

神の母おとめマリア、使徒と聖人とともに、あなたの国で、

永遠の生命にあずかることができますように。

その国で、罪と死から永遠に解放された宇宙万物とともに、

主キリストによってあなたの栄光をたたえることができますように。

アーメン

 『カトリック祈祷書 祈りの友』より

 

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 大切な人を亡くした人の祈り

 

天地をつかさどっておられる天の父よ

大切な人を亡くして苦しんでいるわたしを救ってください

 

あなたがお召しになったあの人を

わたしがどれほど愛していたか

失った今どれほど苦しんでいるかを

あなたはだれよりも知っておられます

 

もう会えないという絶望と

もっと大切にすればよかったという後悔で

心は重い石のように固まり

世界が消えてしまったかのようです

 

なぜお召しになったのですか

なぜあの人なのですかと

むなしい思いが渦巻くばかりで

これからどう生きていけばいいのか分かりません

 

今こそ生みの苦しみの神秘を悟らせてください

すべての死は復活の始まりであり

すべての苦しみは永遠の喜びを生み出すと

信じさせてください

 

死は別れではなく

真の出会いと再会をもたらす誕生であり

今あの人はまことの命を生きていて

わたしたちと共にいるという希望をお与えください

 

すべての人の生みの親である天の父よ

わたしもいつの日かみもとに生まれ出たときに

みなひとつに結ばれて

いつまでも共に憩うことができますように

 晴佐久昌英『おさなごのように 天の父に甘える七十七の祈り』より