教皇ヨハネ・パウロ二世は2000年以降、
復活の主日の次の日曜日(復活節第二主日)を
「神のいつくしみの主日」と定め、
神のいつくしみに対する特別の信心を行うよう望まれました。
それは信者たちが聖霊の慰めの賜物を豊かに受け、
神への愛と隣人への愛を強め、成長させられるようになるためです。
また、現在の教皇フランシスコは
2016年を「いつくしみの特別聖年」と定めて、
「忍耐強く、いつくしみ深い」神の本性に心を向けるよう呼びかけました——
イエス・キリストは、御父のいつくしみのみ顔です。
いつくしみは喜びの源、静けさと平和の泉です。
いつくしみは、わたしたちの救いに不可欠です。
いつくしみ —— それは三位一体の神秘を明らかにすることばです。
いつくしみ —— それは神がそれゆえにわたしたちに会いに来られる、究極の最高の行為です。
いつくしみ —— それは人生の旅路で出会う兄弟と真摯に向き合うとき、
それぞれの心で働く、基本となる法です。
いつくしみ —— それはわたしたちの罪という限界にもかかわらず、
いつも愛されているという希望を心にもたらすもので、神と人が一つになる道です。
神のいつくしみへの信心は、1905年ポーランド生まれの
シスター・ファウスティナに由来します。
イエス・キリストがシスターの前に現れて
「神のいつくしみへの礼拝」の信心を示されました。
シスターの死後に、その信心は世界中に広がりました。
とくに、聖金曜日から始めて9日間「神のいつくしみへの祈りの花束」を捧げる信心が
よく知られています。
今回は聖ファウスティナの「信頼の祈り」と
「神のいつくしみへの祈りの花束」を紹介します。
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信頼の祈り
唯一の善、恵みにあふれる神よ、
あなたのいつくしみに寄りすがります。
あなたは、いつくしみの神で、
あなたのいつくしみに信頼する人が、かつて誰一人として失望した者がないことを、
天も地もよく知っています。
ですから、みじめで罪深いわたしは、
あなたのいつくしみに信頼します。
あわれみの神よ、
あなただけがわたしを義とすることがお出来になります。
最も大きな罪を犯した人でも、
あなたのいつくしみ深いみ心に受け入れられます。
痛悔して、わたしがあなたのみ心に寄りすがる時、
あなたはわたしを決してお見棄てにならない、と信じています。
神のいつくしみへの祈りの花束
はじめに主の祈り、聖母マリアへの祈り、信仰宣言を1回ずつ唱える。
ロザリオを用いて、次のように5連唱える。
◯主の祈りの珠で1回唱える
永遠の父よ、わたしたちと全世界のすべての罪のあがないのために、
あなたの最愛の子、わたしたちの主イエス・キリストのおん体とおん血、
ご霊魂と神性をみ前にささげます。
◯聖母マリアへの祈りの珠で10回唱える
イエスの大いなる受難によって、
わたしたちと全世界にいつくしみを注いでください。
◯以上を5連唱えたら、締めくくりに3回唱える
聖なる神、聖なる全能の神、聖なる永遠の神よ、
わたしたちと全世界をあわれんでください。
参照:教皇ヨハネ・パウロ二世「神のいつくしみの主日のメッセージ」
教皇フランシスコ『イエス・キリスト、父のいつくしみのみ顔 —— いつくしみの特別聖年公布の大勅書』
カトリック ファミリーセンター『神のいつくしみへの礼拝 —— イエスよ、あなたに信頼します』