季節の祈り


「福音宣教者の祈り」(6月29日)

6月29日は聖ペトロと聖パウロの祭日です。

 

使徒の頭であるペトロは、エルサレムをはじめ広く宣教活動を行いました。

パウロは、はじめはイエスの弟子たちを迫害していましたが、

復活したキリストと出会って回心し、

異邦人の使徒としてキリストの教えを宣べ伝えました。

異なる使命を受けた二人は、キリストのもとに人々を一つに集め、

信仰のあかしのためにともにいのちをささげました。

(「毎日のミサ」参照)

 

福音のために働き、迫害の時代に殉教した二人の取り次ぎを願いながら、

私たちも福音を伝え、分かち合うことができるように、

「福音宣教者の祈り」を紹介します。

  

福音宣教者の祈り

父なる神よ、

キリストのうちに、聖霊によっていただいた

信仰の恵みに、心から感謝いたします。

このすばらしい恵みを、日々の生活の中で

深く味わうことができますように。

さらに、信仰の喜びが、私たちの心の底からわきあがり、

あふれ出て、周りの人々に伝わっていきますように。

 

あなたの最愛のおん子キリストこそ、

私たち、そしてすべての人々に、

最高の喜びのメッセージ、真の幸せをもたらす方です。

まさに、イエス・キリストが福音なのです。

 

きょう、出会い、かかわる人々と、この福音を分かちあいます。

私たちは、洗礼と堅信とによって、

福音宣教の尊い使命を果たすために、

おん子において選ばれました。

父なる神よ、キリスト者に与えられたこのたいせつな使命を、

生涯かけて、勇気と希望のうちに、忠実に生きることができるように、

たえず強めてください。

 

私たちが、いつも福音を伝える者として、

それぞれの場に、あなたから遣わされることを自覚できますように。

家庭では、家族の一人ひとりとのかかわりの中で、

また職場での働き、とくに考え方や判断さらに人間関係において、

つねに聖霊の導きに素直に従うことができますように。

自分の思いではなく、あなたの思いによって行動できるよう、

どうか聖霊の光で私たちの心を照らしてください。

 

自分の弱さ、惨めさ、また失敗などで、

けっしてくじけることのないよう、たえず聖霊の力によって支えてください。

 

あなたからいただいた信仰の喜びとすばらしさを、

日々出会う人々と分かちあうことによって、

神の国が着実に実現してゆくことを確かめあうことができますように。

 

この祈りを、あなたの愛するおん子キリストによって、おささげいたします。

アーメン。

(カトリック祈祷書『祈りの友』より)